2008年4〜5月
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4月3日12:30 Esperance を出港
日本時間の4/18/11:00にシドニー Cruising Yacht Club of Australia に入港
4月26日12時30分 シドニーを出港、ニュージーランドのワンガレイへ向かう
5月7日16時30分(日本時間13:30)に無事ワンガレイの本港に到着
5月8日10時 Riverside Drive Marina に到着、これで単独世界一周の夢を完結されました。

Accomplished the Voyage "Sailing Alone Around the World"
Congratulations !!
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kiseki

Wind Speed = 5kt(2.5m/s), = 10kt(5m/s), = 50kt(25m/s)

  DHARMAの単独世界一周航海日誌   2008年4〜5月          戻る

2008/4/1/08:50JST
<馬場社長から目黒さんへの気象情報>
4/8/12Zの谷の予想を示す天気図を添付します。
今のところ4/3-4/7の海況はおおむね良好です。明日4/2の予想でこの谷がどの程度深まるかを見極めて次のコース取りを決めることにしてはいかがでしょうか。

4月1日
既に馬場社長から連絡が入ったと思いますが、昨日3月31日、エスペランス港に無事入港しました。予定通り正午(日本時間、現地時間は春分が過ぎ標準時に戻ったので午後一時)にバンディ・クリーク・ハーバーに入りましたが、ヨットクラブは町から近いエスペランスの本港の中にあることが解り、地元も人達のアドバイスに従ってエスペランスに回航。ヨットクラブのメンバーであるマークのアレンジで、一週間空いているバースに仮係留、以降ノンビリと過ごしています。


Esperance bay yacht club に係留中のダーマ

平日でもあり、天候も不順なのでマリーナ、ヨットクラブ共に閑散としているが休養をとるにはおあつらえ向き。マリーナの真ん前に海を一望できるレストランがあり、朝7時から夜10時まで開いている上、インターネットも使えるらしい。先ほどまで無風状態が続いていたが、数時間前から港内でも10m/s前後の南が吹き始め、時々15m/sの突風が吹き荒れリギンが唸り声を上げている。
昨日の係留時も風が強く、手伝ってくれたマークがロープ取り損ねたりすると、「クッソ」とか「チッキショウ」とか叫ぶので最初何を言っているのか解らず困惑したが、日本語だとわかり苦笑。数年前までバックパッカー向けのホテルを経営しており、日本の若者から教わったとの事。本人曰く「悪い言葉は覚え易い」。

係留後、彼 冷えたビールを持ち込み航海を労ってくれた。マリーナのゲイトの鍵を貸してくれた上、今夜は夕食に招待してくれると言う。有難く受け入れることにしている。
4月3日或いは4日に天候が回復次第出航する。先を急ぎたいところだが、アデレードの手前のポート・リンカーン(700海里先)に良いマリーナがあるとの事なので天候によってはポート・リンカーンへの入港も視野に入れながら東進する事になろう。

目黒さん入港の Esperance 関連の → 画像とWeb Site集

2008/4/2/08:20JST
<馬場社長から目黒さんへの気象情報>
192時間予想尾を添付します。
現在西から高気圧が東進中で、この前面は強い南風が吹いています。明日には中心が本船付近を通過します。
4/9頃に次の谷が130-135E付近で明瞭になりますので、出来ればこの谷の前を走りたいところです。

JST(船内時)4月4日0700 GMT4月3日2200
35−05S/122−27E N12m/s COG100T SOG6.0kts(0.5ノットの順流有) 快晴 18℃ 74% 1020hPa

次の寄港地まで、引き続き船内時間は日本時間と同じです。

昨日、日本時間1330時(現地時間1230時)にエスペランスを出航。入港した時と同じ本船航路を南西に向け逆に辿る。1800時、25海里過ぎたところで、最後の岩礁地帯越え、エンジン停止、オートパイロットをウインドベーンに替え、南進。明け方までに風が北東から北に振れ、順調に東進中。

2008/4/4/09:00JST
<馬場社長から目黒さんへの気象情報>
メール受信順調です。192hの予想図を添付します。
当分の間航路上は高気圧の西側に位置し、北よりの風が続きます。
当初のお打ち合わせの通りバス海峡入り口付近をウエーポイントとするコースが良いようです。40S以南はやはり海況悪く、また、期間末の予想を見るとタスマニアの南側海域でも風波強まる予想で、バス海峡は東風さえ吹かなければ通過に差し支えはないと思われます。

2008/4/5/06:50JST
<馬場社長から目黒さんへの気象情報>
4/8までは北よりの風が続きます。風速は時折10-15m/sとやや強まりますが、時化までには至らないでしょう。
気圧の谷の通過で4/9、4/12は南より。風速は10m/s前後。南からうねりが入る可能性もあります。 4/9以降気圧系の動きがやや早まりますので、同一風向は長くは続きません。南ほど風波が不安定になりますのでご注意ください。

JST(船内時)4月5日1800 GMT4月4日2300
36−03S/126−17E NE8m/s COG105T SOG5.5kts 晴 21℃ 76% 1017hPa

最終寄港地として以下3つの候補地を考えています。何れもバス海峡に面しています。一つはメルボルンよりの「Brairgowrie(38−21S/144−46E)」 他の2つはタスマニア島で「Burnie(41−03S/145−55E)」と「Davenport(41−11S/146−22E)」。バス海峡を過ぎてからはエデン或いはシドニーあたりが候補地となります。バス海峡で手続きをしそのまま外洋へ出るほうを第一の選択肢として考えています。入港の3日前(4月10日頃?)までにどの港に入るかを決め、先方に連絡します。
上記につきアドバイスがあればお願いします。現況以下の通り。

風が北に変わってから気温が上がり、若干蒸し暑い。風速の割には波が高く、時に不規則でパンチングを受ける。
ケープタウンを出てから、結構波に揉まれたので、少しずつ緩みが出てきており、たいした量ではないが、あちこちで漏水が始まっている。毎日5-6回漏水のチェックをしているので、忙しいだけで心配する程ではない。ニュージランドで再整備することにしている。

2008/4/6/07:20JST
<馬場社長から目黒さんへの気象情報>
メール受信順調です。
お問い合わせの件了解しました。明日社で検討します。
低気圧はタスマニアの南を通過する傾向にあるため、バス海峡を通過するほうが良いようです。低気圧とタイミングが合えば、NWの風が吹く見込みです。
航路上では4/8-9に谷が通過、北〜一時南よりに変わります。風速やや強まる可能性もありますのでご注意ください。

2008/4/7/09:10JST
<馬場社長から目黒さんへの気象情報>
メール受信順調です。192h予想をお送りします。
明日4/8-9にかけて通過する谷の予想に変更はありません。北〜南〜北の強めの風が吹くのでご注意ください。
4/11以降の気圧配置で、大オーストラリア湾沿岸部に低気圧を作り、高気圧が航路の南側で東西に伸びる形を予想しています。仮にこの気圧配置になると、航路上は南高北低で東よりの風が吹く可能性があります。仮に予想通りであれば本船の東航に良い風とはならないので、今後の気圧配置の変化に注目していきます。

JST(船内時)1800 GMT2300
37−50S/131−02E ENE3m/s COG110T SOG5kts (機走) 晴 22℃ 72%

これから迎える谷と、その後の南風でどの程度距離を稼げるかが鍵ですが、東風に向かって東進する場合、予想以上に燃料の消費量が多くなります。タスマニアまで到達できない可能性もあります。大陸側で、アデレードとメルボルンの間にある港(出来れば出入港)を調べています。現況以下の通り。

過去2日間の間に風系が変化、風が予想よりも弱く、東に振れているので、一昨日の0300時以後、40時間機帆走を続けている。先ほど荒天準備(吹き出しは今夜11時頃)とあわせ、メインセールを3ポイントまでリーフ。今後の風の吹き回しによっては、ホバートに向かう選択肢もありそうだ。

2008/4/8/09:08JST
<馬場社長から目黒さんへの気象情報>
メール受信順調です。このメールを受信されるまでには北よりの風がやや強く吹いてきていると思われます。午後からは谷の影響で西〜南寄りへと変わります。
次の高気圧は足が速く、4/10には本船の南東海上に。4/11には次の谷が低気圧を伴って南を通過すると予想され、昨日の気象予想(オーストラリア南岸の低気圧はなし)と大きく変わってきています。
谷の通過後は西よりの風が4/15-16まで続く可能性があります。
タスマニアの南海域は谷と低気圧の影響で海況は不安定なので、当初の予定通りバス海峡からデボンポート(ダベンポート?)へ向われることを検討してください。出来れば当面のコースを38度以北に保たれた方が海況はベターです。

2008/4/9/09:00JST
<馬場社長から目黒さんへの気象情報>
メール受信順調です。
ちょっと重たいですが、出港のタイミングとバス海峡通過を考慮して192H予想を添付しておきます。
本船付近は現在谷が通過中で南よりのやや強めの風が吹いていると推察します。
通過後は西から高気圧が南を通過するため、4/9/12Zを中心に東よりが12時間程度吹き、その後やや強めの北より、更には西よりへと変わる見込みです。
4/14以降のバス海峡は今のところ安定した海況がしばらく続くものと予想されます。

JST(船内時)4月9日1800 GMT4月8日2300
38−30S/136−39E NE10m/s COG 70T SOG 5.0kts 晴 15℃ 74% 1021hPa

海況が改善されるつあるので、今しばらく、寄港先を決めず東進します。状況によってはバス海峡を素通りする事も考慮します。現況以下の通り。

昨日は北風、今日は南風と何れも夜半から未明にかけて風が変化している。今日は午前1時に南西風10m/sとなり。早朝4時から6時の間に風速のピークを向かえ、南風最大17m/s。今夜は風が東に振れる見込み。振れた時点でタックし、その後予想されている北風を利用してバス海峡に向かう。寄港予定地が毎日のように変わっている。これは気象が短期間に変化し、それに応じて補給、出入港手続き等の最適地を択んでいるため。

2008/4/10/09:10JST
<馬場社長から目黒さんへの気象情報>
高気圧は昨夜4/9/12Z頃に本船の南を通過。現在タスマニアの南にまで移動しています。東よりの風は今夜半以降、西からの谷の接近で北〜北西〜西へと変わる見込み。風速はピークで15m/s前後まで。
バス海峡は4/14まで西よりの順風。4/15以降高気圧の中に入り風弱まると予想されています。
バス海峡とタスマン海の予想海況を見ると、タスマン海では4/14以降も高気圧の東側で4/17頃までは南よりの風が続く見込みで、予想通りであればシドニーへの入港も選択肢の一つになりそうです。
ただし、現在ニューカレドニアの西に熱帯性擾乱があり、今後発達しながら南下して4/17頃にニュージーランド西方海上付近に達する可能性があります。本船に直接影響するものではありませんが、今後の動向に注目。

JST(船内時)4月10日1800 GMT4月9日2300
38−00S/138−44E NW3m/s COG 120T SOG 5.5kts 機走 晴 18℃ 74% 1012hPa

お陰様で、どうやら無事大オーストラリア湾 (Great Australian Bight) を渡れる見通しがついてきました。ニューカレ付近でのサイクロンシーズンは通常4月末迄と云われていますが、これが最後だといいですね。 ワンガレイにいた時、南方諸島を巡航している数隻のクルーザーと親しくしていた。
 ワンガレイで整備をしながらサイクロンのシーズンを過ごし、サイクロンの終わる5月から、順次南方諸島に向け出航していったのを思い出します。現況以下の通りです。

10-15m/sの北西の風が今朝まで続く。午前10時馬場社長と電話交信。残り波の状態が極めて悪く、ヒーブツウ状態で仮眠。午後1時半には無風状態、引き続き波の状態は悪かったが北東に向け機走開始。午後6時現在海況良好。機走しにて北東に向かっている。明日朝には帆走出来る見通し。

2008/4/11/09:05JST
<馬場社長から目黒さんへの気象情報>
メール受信順調です。192H予想図を添付します。
本船西方からは気圧の谷が東進しています。本日後半から風は西に回り、風速は10-15m/s。4/13まで続きます。バス海峡東部では風向は南西〜南に振れ、高気圧が張り出してくるため、オーストラリア南東岸では風速も次第に弱まる見込みです。北上に際しては2日程度の機走が必要となるやもしれません。
なお、タスマン海に予想される熱低の位置は日替わりが大きく安定していないので、今しばらく様子を見る必要がありそうです。

JST(船内時)4月11日1800 GMT3月10日2300
38−59S/141−28E WNW10m/s COG110T SOG6.0kts(0.5ノットの順流あり) 雨・曇 17℃ 78% 1010hPa

燃料は、残り150リットル(4−5日分)。入港分jも含め2日程度なら問題ありません。現況以下の通り。

午前8時、2度目の給油(50リットル)を済ます。11時エンジン停止。帆走に入るが午後1時、豪雨(前線?)、があり視界不良のため一時減速。20m/s近い突風があり、一時メインを4ポイントまでリーフ。現在3ポイントに戻しているが、スコールの通過に伴い15−17m/sの突風がある。現在位置から東方60海里に、ガスの生産施設があるので、この南側を明け方通過し、いよいよバス海峡に入る。久々にブーツとオイルスキンを着込み、完全武装で夜に備えている。今夜もう一日我慢の帆走が続くが、バス海峡を渡るには、願ってもない風の吹き回しとなっている。

2008/4/12/09:10JST
<馬場社長から目黒さんへの気象情報>
現在本船の南方を低気圧が東進中です。やや強めの風もこれから徐々に弱まり、7-10m/s程度。風向はやや南よりに振れてくると予想されます。
4/15を中心に航路上は高気圧に覆われ一時風弱まる見込み。
オーストラリア南東岸沖は南寄りの風が続きます。
ニュージー北島西沖を低気圧が南下中ですが、西からの高気圧に押されるため航路へ近づくことはないでしょう。


JST(船内時)4月12日1800 GMT4月11日2300
39−18S/144−16E W9m/s COG90T SOG5kts 晴 17℃ 73% 1018hPa

順調に東進しています。現況以下の通り。

昨日夕暮れ大型のスコールに見舞われた後、前方に待ち受けるバス海峡をつないでいるかのような大きな虹が現れた。鮮明で切れ目のない完全無欠な初めてだ。本日早朝4時、ガス生産施設の南方15海里を通過。午後4時大陸とタスマニア島の中間にあるKing Islandの北方20海里(大陸側のCape Otwayまでは30海里)を通過。水平線上に雲が多く、残念ながらランドフォール無しでバス海峡に入る。何時もの事だが気圧の谷に入ると急に積雲や積乱雲が発達し、風向・風速共に影響を受ける。昨日はプラス・マイナス2−6m/s程度。南緯39度ラインに沿ってバス海峡を渡ることにしているが、最短距離で150海里。海況、とりわけ潮が良ければ、明日中には外洋(タスマン海)に抜ける見通し。海峡を渡りきるのは又深夜になりそうだ。

ダーマが4月3日にエスペランスを出航した後を追い、4月6日AMICA(50ftカナダ艇、シングルハンド)がフリーマントルを出航したが、アルバニーに緊急入港したとの連絡が入った。理由は、魚網(カニ網)にプロペラを絡ませ、シャフトを傷めた為。幸い直ぐに修理し、明日にでも出航できるとの事。彼(Vojan)とはケープタウン以来親しくしているが、フリーマントルに続き又どこかで会えるような気がする。

2008/4/13/07:27ST
<馬場社長から目黒さんへの気象情報>
メール受信順調です。
バス海峡は4/15-16にかけて高気圧に覆われ風弱まる見込み。 4/17以降、高気圧は東に移動するため、風向きも東よりに変わると思われますが、その時点で本船への影響することはないでしょう。
ニュージー西沖の低気圧はの動きは引き続き予想も不安定ですが、航路への直接の影響はない見込みで、シドニー沖は南よりの風が続くでしょう。


JST4月13日1700 GMT0800 船内時1800
39−11S/146−48E WSW 8m/s COG 90T SOG 6.0kts(0.5ノットの順流あり) 晴 17℃ 63% 1020hPa

未だ完全に海峡を渡りきっていませんが、東出口の最後の灯台をかわし東進中です。昨日東経145度線を通過したので船内時間を一時間進めます。
現況報告で伝えていたGMTが12時間狂っていました。WDMのGMT時間を毎日見ているのどうして単純な間違いをするのか不思議です。以前東経と西経との間違いを指摘された事もありました。長い間一人で航海していると頭が壊れるのでしょうか?お手数ですが気づいたら、本当に壊れないうちに注意して下さい。現況以下の通り。

昨日2100時より、本日1700時まで風弱く、20時間機走。明け方0700時、左前方(東北東40海里先)にオーストラリア最南端のサウスイースト岬をランドフォール。陸地を見るのは10日振り。1400時サウスイースト岬を真北に見て通過。その後ロドンド島、クロコダイルロック、デビルロックス等を左右に見ながら1700時、海峡の東航路に到達。
5-8m/sで風が安定してきたので帆走開始。オートパイロットもウィンドベーンに交替。週末のせいか、海峡に入ってから本船はおろか、一隻の漁船も見当たらない。と思っていたら後方から、レーダーを使用していないコンテナ船が猛スピードで追い抜いていった。これは鯨より怖い。その後メルボルンを出航したと思われる本船が、数隻追い抜いていく。海峡は極めて穏やか、現在西風だが、一両日中に南に振れるのを予想し、真東に向き合って帆走中。

2008/4/14/09:00JST
<馬場社長から目黒さんへの気象情報>
メール受信順調です。192H予想を添付します。
気圧配置に大きな変化はありません。添付資料の通り、やや強めながら本船北上に支障のない風が期待できそうです。ただし、波はしばらく続く南よりの風でやや高めとなります。
ニュージー西方の低気圧は、高気圧の仕業で南下できず、右回りのループを描きながら北上する見込みです。


JST4月14日1700 GMT 0800 船内時1800
38−45S/149−29E SSW5m/s COG45T SOG4kts 晴 18℃ 65% 1024hPa

懸案のバス海峡もお陰さまで無事通過できました。海峡の入口、出口で入り潮。出潮が1ノット強あり、偶然の要素もありますが、タイミングが上手く合ったので、予想よりも早く抜ける事が出来ました。現況以下の通り。

昨夜午後9時、バス海峡東出口の東端にあるEast Islandの北3海里を通過。無事海峡を渡り終える。波静かで、引き潮に.乗り時折7ノットで快走。灯台の点滅が次第に遠ざかる。海況が穏やかなため、感傷的になる。
 本日3度目の給油(残量手付かずで70リットル)で入港まで燃料の心配なし。低気圧が航路の直ぐ傍まで近づくとの予想が気になり、馬場社長に電話。予想以上に発達する可能性無しとの回答。安心してアプローチに入れる。
シドニーまで残り350海里。3日間の航程。今日は良く食べ、良く飲み、よく寝て明日に備える。

2008/4/15/08:20JST
<馬場社長から目黒さんへの気象情報>
メール受信順調です。
シドニー入港まで気象に大きな変化はありません。高気圧の中心は4/17までタスマニアの西方に停滞。ニュージー西沖の低気圧の動きにも大きな変化はなく、今後48-72時間以内に消滅する見込み。
低気圧の消滅後は高気圧東に張り出し、シドニー沖は東よりの風に変わるでしょう。 オーストラリア南東岸は南よりの風の連吹で波は2-3mとやや高いのでご注意ください。


JST4月15日1700 GMT0800 船内時1800
37−23S/150−58E S12m/s COG45T SOG4.0kts(1.5ノットの反流有) 晴 19℃ 66% 1026hPa

Cape Howeを通過以後、東オーストラリア海流の影響を受けています。現在1.5-2ノット程度。影響を緩和するため沖だししています。当初入港を4月17日と考えていましたが、4月18日或いは19日の可能性がでてきました。明日気象図と併せ海流図の送付をお願いします。現況以下の通り。

午前7時、オーストラリアの南東端に位置するCape Howeの沖合い20海里を通過。大陸の山陰がかすかに見える。南に向かう本船が2隻。寝ている間に海流の影響で本線航路に近づきすぎたようだ。、針路を北東に向ける。東オーストラリア海流による反流2ノット。シドニーに近づくにつれ沿岸部では次第に流速早まり、最大4ノットまで上がる可能性有り。

2008/4/16/09:00JST
<馬場社長から目黒さんへの気象情報>
メール受信順調です。84H予想と海流現況図を添付します。 風は高気圧の中心が東へ移動し始める4/17頃から次第に東よりに振れてくる見込みです。
北上する海流は151E以東にあります。ただし、35S以北では南流が幅広く分布しているので、むしろ沿岸よりの流速の小さい所を狙った方がよいかもしれません。

ニュージーへ航海するためのポイントは、オーストラリア南を東進する高気圧の動向です。中心がタスマン海に出てしまうと、航路上は東よりの風が吹き始めるので、これを避けて出港のタイミングを見つける必要があります。




JST4月16日1700 GMT0800 船内時1800
35−54S/151−51E S10m/s COG20T SOG4.5kts 晴・曇 20℃ 69% 1025hPa 残り140海里

各種情報有難うございました。本日シドニーのCruising Yacht Club of Australia (0061−2−9363−7807)へ4月18日正午に入港する旨連絡しました。現況以下の通り。

オーストラリア大陸の南東端Cape Howeで受けた反流は、岸から遠ざかるにつれ弱まり、現在はゼロ。岸から70海里、南流の強い大陸棚から50海里離し、海岸線に沿って北上中。4月17日の入港は間に合わず、18日には早く着きすぎるので、メインセールを4ポイントまで落とし減速しながら帆走中。風速のわりには波が少なく、快適な航海を続けている。

2008/4/17/08:35JST
<馬場社長から目黒さんへの気象情報>
メール受信順調です。
シドニー着まで、風はやや弱まるかもしれませんが、気圧配置、海況に大きな変化はありません。
ご安着の御一報をお待ちします。


JST4月17日1700 GMT0800 船内時1800
34−13S/151−58E SSE7m/s COG90T SOG4.5kts(1ノットの順流あり) 晴 23℃ 60% 1024hPa 残り60海里

明日正午の入港を期し、引き続き速度調整中。現況以下の通り。

経緯・雑感
午前6時、35S/152.5E付近でジャイブ。シドニー方向(西)へ向かう。残り100海里。北東へ向かう海流1.0-1.5ノット。午前11時、大型タンカーが前方を横切り北東へ向かう。大型船といえども海流を利用しながら航路を選定しているのが理解できる。午後2時、再びジャイブして40海里離して、岸沿いに北東へ向かう。アルバトロスが2羽、ダーマの2-3u近くに着水し、浮かんでいる。これだけ近くまで来るのは珍しい。

これまで海流が強いときは大体時化ていた。今回は比較的海況が穏やかなので、過去に強い海流の中を帆走した事を思い出す。日本一周の時、襟裳岬を回航した時、岬近くまで来ると、風が正面に回り、タックの連続。次第に波が高くなり回航を断念して近くの港に投錨。翌日も同じパターン。夕方まで数え切れぬほどタックをしたが結局回航で出来ず、同じ港に戻り投錨。3度目のトライでは、岬を大きく離し(10-20海里)て回航したら、これまでの難儀がうその様に、順風化下で岬越えが出来た。
 投錨した港の名前が「目黒港」どんな由来があるのか不明だが、何時か再訪問してみたいところだ。関東にきて、外洋レースに参加するようになってから、大島や石廊崎の回航等で似たような経験をしている。昨年アイルランドのコークにいた時、ファストネットを回航するレースに参加したが、途中の岬で同じパターンに嵌まり込んだ。暫く静観していたが、見るに見かねて岬を離して回る事を進めて上手くいった。常に成功するとは限らないだろうが、今のところ岬の向かい風は離して回るようにしている。最もレースではないので風が弱いときは機走している。

2008/4/18/08:45JST
<馬場社長から目黒さんへの気象情報>
メール受信順調です。本日は予想天気図の添付はありません。
高気圧の中心はゆっくりと東進中。シドニー沖の海況は、南東よりで20kt以下。
そういえば、シドニーのどこのヨットハーバーに停泊される予定なのでしょうか。肝心な事をお尋ねしていませんでしたね。ハーバーブリッジをくぐるのですか?小生が本船で入港した折には、老写真家がいつも外国船の入港を橋の上で待ち構え、後で船の写真を売りに来ていました。
ご安着をお祈りします。


2008/4/18/12:47JST
<馬場社長から目黒さんの情報>
目黒さんは日本時間の4/18/11:00にシドニー クルージング ヨットクラブ オブ オーストラリアに無事舫いを取られました。
予定では、4/22頃ニュージー北島向け出港される予定ですが、東風で気象条件悪く、4/25-26頃の出港となる可能性もあります。
取り急ぎ御連絡まで。


JST4月20日
馬場様
昨日電話にてお伝えしましたように4月18日12時(日本時間11時)、無事シドニーのCrusing Yacht Club of Australia に入港しました。予報では来週水曜日頃まで東風が吹く、との事ですので、風が変わる木曜日(4月24日)を目安に出港準備をします。航海が終盤に差しかかったとはいえ、タスマン海を渡りニュージランドに辿りつくまで未だ第9レグが終わっていません。これまで同様、宜しくお願いします。一両日中にハーバーブリッジを訪れ、老写真家がいるかどうか確認します。もしいれば、出航時にハーバーブリッジを通り(直ぐにUターンする事になりますが)、その時の写真を送ってもらうように頼んでみます。

経過・雑感
 2-3ノットで減速しながら北上していたが、入港時の午前2時、シドニーと同じ緯度に達した時点でジャイブし、西(シドニー方向、距離40海里)へ向かう。朝9時、シドニー湾(ジャクソンベイ)の15海里手前で、大型のスコールが次々に航路の斜め左後方から追いすがり、追い越していく。それまで見えていた湾口、とりわけ顕著なノースポイントとそれに連なる断崖があっと言う間に霞んで見えなくなる。5海里前後離れたとことに大型のタンカーが投錨、2隻の本船が移動していたが、それも見えない。海流が1ノット近いので船首方向と進行方向が10-20度異なる。レーダーとGPSを注視し、湾口と移動中の本船の動きを確認しながら目的地に向かう。スコールの中心部の厚い雲がレーダーに映り、スコールに覆われた広いエリア(5km四方)がブラインドになる。このため時々停船してスコールをやり過ごす。

 10時、10海里手前で雨脚が弱まり、湾口の崖が幽かに見えてきたのを機に再び湾口に向かう。11時湾内に入るが、マリーナまで更に5海里。フェリー、ヨット、大小のモーターボートの数が次第に増えてきたが視界は依然として不良。雨の・u槭。隠音・茱奪肇・薀屬離泪蝓璽覆謀・紂6・い討い襯弌璽垢坊故韻掘∋・浬蠅離侫薀鵐・僻爐箸錬夏ロ阿・蘚渡辰膿・鷂鮨・・颪辰薪喘爾縫・テ紊い燭・・爐琉Щ◆・砲・蘓猯叡罎了慊螢弌璽垢魍稜А∈動榮亜M遒礎紊い燭箸海蹐杷肋貅卍垢謀渡地⇒蹇D垢と焼セ世辰拭・・w)暑uシ凾タ

シドニーに着いたら、カルメンのマイケルに会うのを楽しみにしていた。彼も単独航海者。ワンガレイ(ニュージランド)で会って以来、ポートウイリアムス(チリ)で再会できたばかりでなく、彼の好意で、念願のケープホーン上陸を果たす事も出来た。彼のシドニーの住所、電話番号など紛失したため、数人の現地セーラーに尋ねてはいるが未だ確認できず。航海中の出会いは一期一会と割り切ってはいるものの、出来る事ならマイケルにはもう一度会いたい。
 以上



目黒さん入港の シドニー Cruising Yacht Club of Australia

オペラハウスとハーバーブリッジ


4月21日(月曜日)
シドニーに着いてから今日で3日目になるが、相変わらず雨が降ったり止んだりの愚図ついた天気が続いている。係留しているクルージングヨットクラブオブオーストラリア(CYCA)は、その名前が示すようにシドニーでは屈指のヨットクラブ(マリーナ)である。、このクラブが、世界の3大レースと言われているシドニーホバートレースを開催している。クラブハウスの壁には、1940年台から始まる歴代の優勝艇の写真が飾られており、国際的に知名度の高い名艇が数多く含まれており見ていて楽しい。
 CYCAから町の中心部向かい15分程歩くと、キングスクロスと言う繁華街があり、必要なものはだいたい揃う。その一部は、東京の新宿をスケールダウンしたような歓楽街である。ベトナム戦争時代の従軍兵の慰安所として栄えたらしいが、現在もその名残が残っている。日本料理屋も数件あり、その一つが「仏舎利」。半数以上が日本人スタッフで、日本語で注文し日本並みの味を楽しむ事も出来る。
 艇の整備はニュージランドですることにしているが、ここでは帰国に必要な電子チャートの購入と手持ちのチャートのアップデートをする事にしている。今日CYCAに隣接しているChandler(船具店)を通して郊外にある代理店とコンタクト。明日代理店を直接訪問し、必要なチャートを入手する事にしている。

シドニーに着いたら会いたいと思っていたマイケルに再会できた。ホバートへ回航するヨットに乗り込んでおり、無事回航が終わり、昨日空路で戻ったばかりだった。ダーマがバス海峡を抜け南風を受けエデンの東70海里を北上していた頃、彼は逆風のため、エデンに入港していた。今日は、マイケルが自分の船を係留していた別な入り江(ノースブリッジ)にあるマリーナに案内してくれ、関係者を紹介してくれた。
 移動するかどうかは、今後の天候次第。彼とは、ポートウイリアムス(チリーケープホーンから最も近い港町)で2006年の1月に別れて以来。彼の車で道すがら互いの航海の積もる話をしていたが、彼の航海は予想以上に厳しかったようだ。
 2006年の3月にポートウイリアムスを出航。シドニーまでの無寄航を予定し、南緯48度線を東進。ケープホーンとケープタウンの中間でゲールに見舞われ、舵を故障。4日間修理を試みたが、結局舵が脱落し、帆走不能になり船体を放棄を決断。近くを通りかかった貨物船に救助されたとの事。時化の中で乗り移るのも大変だったらしいが、退船直前に愛艇「カルメン」のシーコックを開け南大西洋に沈めたそうだ。カルメンが海中に没したのは、3時間後だったとの事だが、彼の心痛を思うとそれ以上詳しい事を聞く気にはなれなかった。
 結局、救助された貨物船でマレーシア、タイと航海を続け、タイから空路で昨年の4月末に身一つでシドニーに帰国。一年過ぎた今、新艇の設計を依頼して居るとの事。海の厳しさを知り尽くしながらも、ヨットそしてセーリングに対する情熱を失っていないのは、さすがと感銘を受けている。
以上

4月23日
馬場様
 現地では、4月25日(金)が祭日となるので、4月26日正午に出航手続きをすべ仮予約をしました。手続き終了後は24時間以内に出航することになりますが、4月26日の朝電話にて再確認することにしています。4月25日に長期予報の送付をお願いします。

追伸:図面類の送付有難うございました。これからキングスクロスのインターネットショップで受け取りレビューします

経緯・雑感
 昨日C−map(電子チャート)の代理店を訪問し、帰国までに必要なチャートを総て入手。係留中のマリーナ(CYCA)にも4月26日の出航予定を伝えている。シドニー出航後は、ワンガレイ(ニュージランド)に直接入港する予定。先ほど現地のマリーナ(RDM;Reverside Drive Marina)に電話し、5月初旬の入港を伝えた。オーナーのレイと話すのは、ケープタウンを回航し、ポートウイリアムスに入港した時(2007年1月1日)以来。レイと会うのは勿論だが、親身になってダーマの出港準備を手伝ってくれた造船所のイアン、ドン、スチーブなどに会うのが楽しみだ。彼らの笑顔が目に浮かぶ。

2008/4/25/09:15JST
<馬場社長から目黒さんへの気象情報>
192h予想をお送りします。
現在シドニーの北東方にある低気圧は南東に進み、シドニー沖は西〜北よりの風に変わる見込みです。
4/28頃、タスマニア付近を別の低気圧が東進。大陸上にある高気圧との間で、航路上では気圧傾度が急となる可能性があり、4/29まで風波が高まる予想です。
風向きは東進に申し分ないのですが、海況が悪苦なることが予想されるため、次の二通りの選択肢があります。
@4/26に出港された場合、可能であれば北より(32S付近まで)にコースを取る。ただし、4/28-29の時化を完全に回避することは難しいかもしれません。
A安全策をとるとするならば4/29以降の出港。ただし、今後北高南低の気圧配置が続きそうで、周期的に南(タスマニアあるいは以南)を低気圧が通過、航路上で一時海況が悪化する可能性はあります。


4月26日
馬場様
予定通り4月26日正午出航の方向で準備を進めています。出航後は早めに32S付近まで北上するようにします。

当方の近況は以下の通りです。
当初4月24日出航の予定でいたが、風待ちのため2日ほど滞在を延長。旧友マイケルは、奥さんのジャネットとシドニーから300km離れた山荘へ戻り、引き続きクルージングヨットクラブオブオーストラリアに係留している。
 逗留が長くなると自然に顔見知りが増えてくる。3日前にクラブハウスで遅めの昼食をとっていた。何時もは空いている喫煙コーナーに陣取っているのだが、その日は混み合っていて、相席を余儀なくされた。どちらからとも無く話しかけているうちに次第に意気投合し、彼らに連れられて町の中央部にある「日本ーオーストラリア・クラブ」で飲みなおし。彼らは「WITCH DOCTOR」という38ftのアルミのレーサーを所有するグループでシドニー・ホバートレースの常連。リーダー格のモーリスはクラブのディレクターでもある。仲間の一人ロブが翌日シドニーの町を案内してくれる事になり、更にその翌日はモーリスと南部の海岸線に沿ってドライブすることになった。2人とも自分より少し年上でハッピーリタイヤ生活を楽しんでいる。

ロブは「東京マート」という日本食スーパーやマリタイムミュジアムに案内してくれた。途中気に入ったプログラムがあればと思い、オペラハウスに寄ったが残念ながら楽しめそうなプログラムは無く、オペラ観賞は断念。替わりにシドニー湾を行き来する定期船に乗りハーバー巡り。夜はロブの奥さん「ダイアン」も参加し「将軍」で会食。今朝は約束どおりモーリスと奥さんのドーンが迎えに来て日暮れまで南部の海岸線に沿って名所・旧跡巡り。空になった燃料入れを車に積み込み、明日朝安い給油所を見つけて充填してくれることになった。「将軍」の経営者「イサオ」さんは40年近く前に空手の指導員として来豪。その後日本料理屋を開店。シドニーで成功した日本人の一人。彼からも町を案内してくれるとのオファーを受けている。一方出航が迫っているので、明朝最後の買出しに連れて行ってもらうことにしている。

2008/4/26/07:04
<馬場社長から目黒さんへの気象情報>
メール受信順調です。本日の出港了解しました。
風が上がるのは明日4/27から。平均で15m/sをやや超える可能性があります。風は北より。4/28から西〜南西、さらに南よりへと変わるでしょう。風が弱まるのは4/29から。ただし、波は4/29-30がピークで、4mを超える可能性があります。
ユックリ行きましょう。ご安航をお祈りします。


JST4月26日1600 GMT0700 船内時1700
33−49S/151−32E N5m/s COG 70T SOG 5kts(機帆走) 快晴 22℃ 57% 1007hPa

本日12時30分出航しました。モリスより、出航時の写真が送られる可能性があります。その節は関係者への配布お願いします。現況以下の通り。

経緯・雑感
 本日11時30分、出航手続きを完了。12時30分、「Witch Doctor」のモーリ、ロブ、「将軍;日本料理」のオーナー平田さんの3人に見送られて出航。その後、彼ら3人は「Witch Doctor」でシドニハーバーの湾口まで伴走。途中、ハーバーブリッジやオペラハウスを背景に記念撮影。最後の別れを惜しみながら、湾口でゆっくり一回転し、東進。ニュージランドへ向かう。

2008/4/27/08:05JST
<馬場社長から目黒さんへの気象情報>
メール受信順調です。
今日4/27は西からの気圧の谷の通過で北より後西よりが強まります。平均15m/s。
4/28以降次第に南よりに変わり、風速は10m/s前後まで落ち着く見込みですが、波は4m前後と高い状態が続きます。
この海況が落ち着くのは次の谷が予想される5/以降の見込みです。


2008/4/28/09:15JST
<馬場社長から目黒さんへの気象情報>
メール受信順調です。192h予想を添付します。
現在本船の南方海上を低気圧が東進中。西よりの風が強まりますが5/1までには落ち着く見込みです。
5/3頃にも谷が現れ、5/4以降本船の南で低気圧を形成して東進。
これらの動きを見ると、少し大回りにはなりますが、やはり当面は32S付近を東進される方が無難です。
小生4/30(水)は多分八丈にいます。横浜帰港は5/3の予定です。
予想図は会社から送らせます。今後特に顕著な海況の変化はないと思われますが、何かありましたら会社経由でお願いします。
御迷惑をおかけしますが宜しく。


2008/5/4/08:32JST
<馬場社長から目黒さんへの気象情報>
昨日予定通り八丈から帰りました。留守中ご迷惑をお掛けして申し訳けありません。
5/3の情報山我より受信しました。
前方の低気圧が気になりますが、基本的には西から高気圧が張り出してくるため、南東へ進むと思われます。
明日より、位置情報はship@にお願いします。このアドレスであればどこからでもアクセスできます。
宜しくお願いします。


JST5月4日1500 GMT0600 船内時1700
32−55S/169−40E W10m/s COG110T SOG5.5kts 曇 20℃ 1004hPa 残り300海里

久々の遠出如何でしたか?留守中山我さんが情報を流してくれたので助かりました。現況以下の通りです。

深夜2時、突風でたたき起こされたが、今のところそれ以外のハップニンクは無い。心配していた低気圧も、時化そうで時化ないまま2日間が過ぎた。海流が強いので時々思い出したように波が大きな音を立てて崩れる事があるが、どちらかと云えば平穏な海況が続いている。明日午後にはニュージランドの最北端、Cape Riengaを回航。以後南下しながらワンガレイに向かう。風が南に振れそうなので、逆風となる恐れがある。何れにしろ入港まで2-3日。

2008/5/5/06:55JST
<馬場社長から目黒さんへの気象情報>
84h予想をお送りします。
低気圧は本船の南東海上を東進中。この後、低気圧西側の強風域に入るため、南よりが一時強まるのでご注意ください。
低気圧の通過後は高気圧が西から進んできますが、5/8には早くも次の低気圧がニュージー西方沖に現れる見込みです。
翌5/9には北島のこの影響を受けそうなので、出来れば5/8には目的地に着いておきたいところです。


2008/5/6/07:55JST
<馬場社長から目黒さんへの気象情報>
メール受信順調です。84H予想を添付します。
低気圧はニュージーの東海上へ去り、西から高気圧が進んできていますが、その後ろ側には気圧の谷があり、低気圧の中心が5/10頃ニュージー北島を通過する見込みです。 明日は高気圧圏内で風弱く、風向も不定。5/8-5/9は低気圧の前面で北よりの風10m/s前後。
ご安着をお祈りします。

JST5月6日1500 GMT0600 船内時1700
34−47S/174−25E SSE12m/s COG140T/SOG5kts機帆走 晴 19℃ 70% 1011hPa

昨日、北島最北端のCape−Reingaの北東30海里に位置するThree Kings Islandsの北側15海里を通過。北島の東海域に入る。
 深夜0200北東端のCape Northの灯台を幽かに視認。その後北島の30海里沖合いを大陸棚の外縁に沿って南下中。機帆走で目一杯の上り。喘ぎながら進んでいる。ワンガレイ川の河口まで直線で70海里。そこからマリーナまで15海里。本日マリーナのレイロバーツに明日午後の入港を連絡。明朝再確認する事にしている。

2008/5/7/10:00JST
<馬場社長から目黒さんへの気象情報>
航路上は高気圧が通過中で本日まで南より。明日以降谷の接近で北よりの風となり、5/9-10にかけて、低気圧が北島を通過しますので、ハーバーにおいても荒天対策をお願いします。

気象情報こついて、気象システムには特にトラブルはないようです。1日に2回時間を変えて同じ座標でデータの要求があったことはログに残っています。HMCメール側のトラブルについては現在調査中です。
到着されてから詳しくお聞きできれば幸いです。

2008/5/7/14:23JST
<馬場社長から目黒さんの情報>
目黒さんは5月7日16時30分(日本時間13:30)に無事ワンガレイの本港に到着されました。
明日早朝ハーバーの方に移動されるとのこと。
ここで、艇の最終整備を行い、5月末〜6月初め頃北上を開始される予定です。
取り急ぎ御連絡まで。

JST5月8日
馬場様
未だワイヤレスの利用手続きをしていないので、本日はHMCメールで送信します。
明日以降はJCOMメールを使用します。ニュージランド滞在中の連絡はJCOMの方へお願いします。
以下昨日からの経緯・雑感です。

5月7日
05:00時、河口入り口45海里手前でタック。波悪く、時々船首が波に叩かれ失速。引き続き機帆走にて上り一杯。ワンガレイ河口のCape−Breamに向かう。
11:00時、午後3時ごろまでには河口入り口に到着出来るのが確実となったが、当日同時間以降は1-2ノットの下げ潮。夕暮れまでのマリーナ到着は無理と判断。その旨マリーナのレイ・ロバーツに連絡。レイのアドバイスで河口入り口の本港(ワンガレイハーバー)にて入国手続きをすることにした。
13:00時。波が収まるのを見計らって給油。河口入り口を示すCape−Breamの顕著な断崖が目前に迫ってくる。丁度1年半前の2006年11月2日ワンガレイで出国手続きを済ませ、河口の錨地で2日間荷物の整理をしながら風待ち。その後Cape−Breamを背にしてケープホーンに向かった。
あと数時間で世界一周が完結する。感慨無量、万感胸に迫る思いがする。

16:00時、入港直前に「ワンガレイ・ハーバー・ラジオ(VHF16/19チャンネル)」通じ入港連絡。小型艇の検疫桟橋にて係員を待つ。
16:30時、検疫に指定された近くの手頃な作業船に係留していると、税関の係員ブルース・クーパーが到着。彼は1年半前出航手続きを行った人物でもある。出航時の書類を持参しており、長期の航海を労ってくれた。ブルースがパスポートにスタンプを押し「出国時に又会おう。その間問題があればいつでも連絡するように。」と言い置き帰って行った。引き続き検疫の係員(女性)が到着。ブルースから事情を聞いているとの事で手続きは至って簡単。当方が差し出した生野菜・生肉を没収、書類にサインして手続き完了。日が暮れてから、身体を解しながら、一時間ほど散歩して就寝。

5月8日
06:30起床。南半球では初冬。日の出は7時6分(日没:5時30分)。
07:30出航。ワンガレイ川を遡上するのは今回で3度目。15海里に及ぶ風景も馴染みになった。1-2ノットの上げ潮に乗り10:00時リバーサイド・ドライブ・マリーナ到着。待ち構えていたレイ・ロバーツの指示で、近くに係留する米国人を中心とするセーラー達が舫いを取るのを手伝ってくれたが、思いがけず2組の日本人セーラーが迎えてくれた。

whangarei map

レイロバーツ
レイロバーツ(ヤードのボス)( Riverside Drive Marina

whangarei marina



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