日本時間7月31日13:00、バンクーバー島の Oak Bay Marina に無事到着

軌跡図
DHARMA単独世界一周航海日誌   2005年7月             戻る

7月1日(金)
09:00JST現在地:N35°27′E179°40′S6m/s 波高0.5m COG60°T SOG5kntt
<コメント>
相変わらず濃霧の中を走っています。1knt弱の追い潮に乗っています。
この速度が維持できればJST11:30頃日付変更線を越えられそうです。
引き続きN40/W170に向け帆走中。

7月3日(日)
09:00JST現在地:N37°14′W176°45′SW2〜3m/s 晴れ(薄曇)COG60°T SOG2.5kts
<コメント>
日付変更線を超えてから風の弱い日が2日程続いている。船足は平均して1〜2knt程度。
潮に乗って漂いながらじりじりと進んでいる。2日続きの凪は2度目になる。
前回は艇内の整理や不要な設備の取り外し、食料品等のチェックをする丁度良い機会となった。

今回は次の2点に集中して作業した。凪で波やうねりが残るとセールやロープ、積荷の一部が
「バッタン、バッタン、ガラガラ、ドンドン、コトコト、ギシギシ等等」さまざまな雑音を出すが
それだけでなく、繰り返すショックや振動で艇体や備品に思わぬダメッジを与えるのでこの解消。
風力やソーラーの補助発電機の発電能力が期待したほど(通常使う電子計器、オートパイロット
などを補完する2〜3アンペア)の能力が得られないのでこの原因究明。
(風力発電は5m/s以上で回り始めるが実用可能な電力を供給するには8m/s以上の風が必要)

1週間ほど前低気圧の周辺部(12〜15m/s)を走っている時突然風力発電機が停止したので、
調べるとスイッチが(振動で?)バラバラになっていた。
この時からスイッチを介さずバッテリーに直結している。心なしか発電能力が若干向上したように
思える。しかし風がなければ何の役にも立たないのが風力発電。この場合はソーラーに頼らざるを
得ない。三河ヨットの堀江社長が電気系統のトラブルがあると医者が聴診器を当てるように、
電流計をあちこち当てながらいつの間にか直してしまうのを思い出しながら、狭い空間に出入り
したり首を突っ込んだりしながら配線をチェックした結果原因がわかった。

ソーラーバッテリーはアイソレーター(電力をスタートとハウス用の2系列のバッテリーの蓄電量
をチェックしながら配分)を通じて2系列のバッテリーに充電するよう配線されていた。
一方このソーラー発電機はバッテリーの電圧を監視しながらソーラーの発電量がバッテリーよりも
高い時だけ(但し8.5Vと15Vの間)充電するようになっている。
監視装置からバッテリーのプラスへつなげる配線をアイソレーターの整流器につなげており、
ソーラ発電機の監視装置がバッテリの蓄電量を0Vと判断しているために充電していない事が解かった。
バッテリーのプラス線を監視装置に直接つなぐと正常に働くようになった。但しこれによりソーラー
発電機が充電できるのは2系列のうち1系列(ハウス用)だけになった。
これまで充電用にエンジンを1日平均1時間(燃料換算で軽油2リットル弱)稼動する必要があったが
これによりどうやらエンジン以外の補助発電で、当初目論んだとおり最小限の電子計器の電力が
まかなえる見通しとなった。

もともとこの配線は自分でやったものだが監視装置の制御ランプが付いたので正しい配線をしたと
早とちりした結果らしい。因みにこれまで電気のことは苦手で通してきたが、長期航海をしていると
そうはいかないこともある。積み込んだ本の中に電検数学入門帖というのがあり目次を開くと三角関数、
複素数、微分、積分、微分方程式更にはラプラス変換まである。
学生のときこの種の授業は総てセーリング実習と自作クルーザーの製作に当ててしまった。
今になってラプラス変換は電気の理論を掘り下げるために必要な学問だったのかと思うだけでいたく
知的興味が刺激される。
がこのような本は恐らく読まずに持ち帰る事になろう。

7月4日(月)
06:00JST現在地:N37°37′W175°32′S3m/s 快晴(薄曇)気温28度 湿度70% COG65"T SOG3.5kts
<コメント>
北西から北の水平線上に薄墨で一掃したような層雲が見える。それ以外の方角では層雲が天空に
向かって次第に淡い水色に変化しながら天を覆っている。
まだ空が真夏の濃い青さになっていないのは薄い靄が上空を覆っているとからだろう。
風は少しずつ安定度を増しているが未だ2〜4m/sの範囲。数日前から気が付いていたが、
南西から北東に向かう数百メートル幅の波のない平坦な帯上の海面に時々出会うことがある。
現在正にその帯状の海面の上にいる。この海面には海面活性剤(洗剤)による独特の泡やポリ袋や
半分沈んだプラスチック製品等様々なゴミが目立つ。
恐らく幾筋にも分かれている黒潮の支流のひとつのようだ。

船足は1.5ktsだが地対速度は平均3.5ノット、時には4ノットを超える場合がある。
ここまで書いていたら、「ドッドド、ドドドド、ズズズズ、ドッッドド」と音がするので慌てて
コクピットに出てみたら左舷50mぐらいのところにイルカの群れがいる。
いつものようにこちらに向かってくるのを期待しカメラを用意していたら、3つの群れが50m位の
間隔で一列縦隊となり、勢いよく飛び跳ねながらこちらには見向きもせき北に向かっていった。
明らかに今までみたイルカの動きと異なり、集団で追い込み漁でもしているかのようだった。

北緯40度線を越えるまでまだ数日は穏やかな航海が続きそうなので少し休んで船も自分も
すこしは充電しておこう。

7月5日(火)
06:00JST現在地:N38°06′W173°23′W8m/s 波高1m 曇り COG80°T SOG5.5kts
<コメント>
夜明け少し前(日本時間午前2時)よりこれまで5m/s前後だった南西の風が安定した8m/s前後の西風に
変わったのでリーフしてスタボードからポートタックにジャイブ。
全天を雲が覆っているが時々太陽がぼんやり見える時がある。雨が降っているわけではないが雨雲
(乱層雲)のように見える。ところどころ空に穴が開いたように青空が顔を出す。
青空の周辺部では全体の雲よりも少し低いところに複数の千切れたような雲がまるで鯉かめだかの
ように青空を泳ぎまわっている。
不思議なことにこの千切れ雲は、風の流れに逆らって泳いでいるようだ。

ダーマ号は東北東に進路を取っている。
進路の右手にある高気圧周辺部の下降気流がこの安定した西風を送っている。
千切れ雲が風に逆らって泳いでいるのは高気圧が東から西に移動しているからなのだろうか。
だとすれば上空わずか数キロの高度差で風向の逆転現象がおきている事になる。
これでいいのかナア?馬場さん差し支えのない範囲で結構ですので解説お願いします。

7月6日(水)
【位置/海況】JST7月6日(水)0700現在地N38°05′W171°17′NW4m/s 晴れ時々曇り COG105°T SOG3.5kts
<コメント>
N37/W165に向かって進んでいますが風弱く38°線近くで低気圧の影響を受ける可能性があります。
低気圧の最新情報。影響の度合い(風向・風速及びその変化等)教えてください。

7月7日(木)
【位置/海況】JST7月7日(木)0600 現在地N38°00 W170°16′ SE4m/s COG90°T  SOG3kts 快晴
<コメント>
昨日は夕方4時ごろより無風状態となり、2時間ほど充電を兼ね機走。その後セールを降ろし久々のビールを飲みながら星空観察。北極星や北斗七星は知っていますがそれ以外はあまり知らないので、今回は北半球、南半球どちらでも使える星座版を持ち込みました。
とりあえず春の大三角(アルクトウルス、スピカ、デネボラ)、夏の大三角(デネブ、ベガ、アルタイル)を中心に少しずつ星や星座を覚えているところです。
早朝(日本時間1時)から北東の風が少しずつ吹いてきたので現在東進中です。
そろそろ北上したいのですが7月8日から9日にかけて低気圧が北緯45度付近を通る見通しとなっているためこの低気圧をやり過ごしたあと北上する予定です。

【位置/海況】JST 7月7日1400現在地N38°02′W169°40′SE5m/s COG80°T SOG4knt  晴れ時々曇り
<コメント>
早朝からNWの穏やかなうねりが入っている。
現在も続いているが次第に小さくなりつつある。西方より雲が次第に厚くなっている。
正午前に一度38° 以南に入ったが風が急激に弱まるので再び38°以北に戻った。
風が少し東に振れたので90度Tが上り一杯の状態。

いよいよ北上できると思うとワクワクするが低気圧が通過するまで今しばらく東進を続ける。
7月7日といえば七夕の日だが、自分がこの日にいつも思い出すのは、30年以上前になるが、自作の21フィートのクルーザーで日本一周の途中、八丈島の沖で台風に遭遇した時のことだ。
その一週間前北海道の実家に近い鹿部港を出航し、小笠原を目指していた。
台風13号は四国から北上して日本海を横切る筈だったが突然方向を変え紀伊半島を抜け関東南岸を通過した。
風以上に波の大きさに驚かされた。時々その大波が頭上で崩れ分厚い水の塊りが船上を覆い尽くす。
コクピットは満杯になるしキャビンの隙間から吹き出るように船内にも海水がはいってくる。
当時医学部の2年生だった、ただ一人の同乗者、山下君と交代で一人はコクピットで舵を取り、一人はキャビンに打ち込んだ水をバケツで汲みだす。
波が崩れそうになるとコクピットの舵取りが声をかけその時だけハッチを閉める。
進む事も退く事も出来ずこんな事を繰り返しながら2昼夜ヒーブツー状態で台風をやり過ごした。
コクピットの中は蒸し暑く時々嘔吐したり居眠りしながら交代の時を待っていた。
結局小笠原巡航を諦め本州沿岸沿いに沖縄を回る日本一周となった。
山下君は学業を続けるため途中で船を降りたが、無事卒業し現在葉山整形外科医院の院長先生となっている。
いいにくい事もズケズケいう独特のキャラは時には患者さんを驚かせるだろうが頼もしい存在である。
今回の航海でも自分で用意出来なかった海外のヨットクラブ向けの紹介状の手配や医薬品スキューバのフルセット等色々提供して戴き大変お世話になった。

爾来小笠原に行ってみたいとの気持ちは強く残っている。世界周航に先立ち当然シェイクダウンの一環として小笠原行きを予定していたが船の準備に時間を費やし銚子ービクトリア間でシェイクダウンの続きをする羽目になった。
半年前、冬季の沖縄巡航のシェイクダウンの結果50項目にものぼる整備や備品の取付けを行った。
既に20日間を越えて現在の航海で既に20項目近い改善箇所がリストアップされている。
ビクトリアとその後寄航するハワイで最終整備を行う予定だ。長年温めていた航海の緒に就いたばかりだが最終レグで今度こそ小笠原を訪れてみたい。
その時だけはセンチメンタルジャーニーになるだろうなと想像している。


7月8日(金)
【位置/海況】JST08/07/05@0600 Pos:N38-04 W168-00 S5m/s fine/cloudy COG 45T SOG4knt bound for N45/W160
<コメント>
昨日午後より南東風にのり東進。午後8時頃より風速が次第に強まるとともに南から西南西にシフト。
この風のシフトにあわせ8日0200まで南下(COG120° T)しながら強風域を避ける(最大10m/s)。
8日夜明けに(0200)異常に波の悪い海域(南からのうねりと西北西のうねりが交差)に遭遇。
始めは潮目かと思ったが後で考えると北を通る低気圧と南方に位置する高気圧が接触しているエリアらしい。
約1時間でこの海域を抜け太平洋高気圧の支配下に入った事を確信し進路を北東にとり現在N45/W160を向け帆走中。

【位置/海況】08JulyJST1200 Pos:N38-15' W167-41' S3m/s very fine COG90T SOG3kts
<コメント>
了解しました。昨日の風向や風速の変化、現在明らかに太平洋高気圧の支配下にいることなどから既に低気圧をやり過ごしたと勘違いしました。
これから再度東進し風速の増加にあわせ一時南下します。明日の低気圧に改めて備えます。
今のところ晴天で一人楽しむハワイ沖のセーリングといったところです。
明日のセーリングを楽しんでください。寺田さん、奥さんもご一緒ですか?宜しくお伝え下さい。

7月9日(土)
【位置/海況】JST 9 July @0600 Pos:N38-15 W166-00 W6m/s fery fine COG45T SOG5
<コメント>
昨日JST午後再び東進しました。夕方より南の風が徐々に西に触れこれにあわせ120° Tで一時南下。
本日JSTゼロ時、深夜12m/sまで上がった風が治まり45°Tで北上開始。今のところ目標N45/W155としています。 風が西から北西に振れるともっと走りやすくなるのですが。
風が弱まったら北へ、吹けば東(場合によっては南)へと考えています。今後の予報及び推奨される進路につき助言お願いします。
今年は空梅雨との事でしたが、関東のお天気は如何でしょうか?

【位置/海況】JST 7月9日(土)1500 N38°43′W165°19′W7〜11m/s COG45°T SOG 5kts 波高2〜3m 快晴
<コメント>
ローリングが結構激しいけど、2ポイントで引き続きN45/W155 に向けて帆走中。

7月11日(月)
【位置/海況】JST7月11日0600 N40°06′ W162°12′ W6m/s COG80°T SOG5kts 曇り
<コメント>
大事をとり、北上するのをためらったのと風が北に振れたため、40°ラインにいます。
0800現在風が落ち2ktsでノロノロと東進中です。
大分前から冷凍庫のいやなにおいが気になっていたので調べてみました。その結果ビールの一部2-3本の底が傷んで滲みだしていることが解りました。
傷んだ分は捨てましたが風が落ちた時は早めにビールを飲む事にします。


7月12日(火)
【位置/海況】JST 7月12日0700 N39°58′ W161°33′
<コメント>
時々風が北から北東に変わり又北に振れ戻りを繰り返しています。何れ北東に変わるものと予想し、遅々とではありますが東進しています。
馬場さんへ実は二日前の低気圧をやり過ごしジャイブした時にグースネックのマスト側の付根が破損してしまいました。 止めているリベットが少し浮いている事には気が付いており補強項目としていたのですがこんなに簡単に破損するとは思いませんでした。 応急処置をし帆走には差し支えありませんが(現在2ポイント)帆走能力が2〜3割程度落ちるのは否めません。
予定通りビクトリアに向かいます。これまで入港を7月25日頃と見込んでいましたが7月30日頃になる可能性もあります。勿論風次第ではありますが。これ以外は心身ともにいたって健康です。

昨日夕方から本日0700まで北東の微風で殆ど進んでいません。先ほど東に変わり、10分ほど前より南に変わってきました。まだ3m/s強ですが7m/s前後の風が安定して吹いてくれる事を望んでいます。
直前のメールで打ったグースネック破損の件ですが、早朝うねりがなかったので完全武装で本格的な修理をしました。 タップを切って6m/mのビスでしっかり固定したので今回の航海で問題になることはないと思います。 ビクトリアでウィンドベーンと併せ再補修します。ご心配をおかけして申し訳ありませんでした。 Oh Jesus!Thanks  My GOD ! の心境です。

皆さんへ北上するにつれ次第に寒くなる。数日前まで南風を受け日中は30°Cを越す暑さだったが、北西風20°C前後に変わった。 昨夜は初めて寒さのため夜半目が覚めた。これまではフリースの上下を着たり脱いだりして温度調整をしていたが今はその上にジャケットの上下を重ね着をするようになった。 丁度津軽海峡の海と同じ緯度である。実家が北海道だったので何十回と乗った青函連絡船の事をその時々の事象と併せ懐かしく思い出す。
数年前、まだ石油開発の仕事をしていた頃、リビアのトリポリに1週間程滞在したことがある。当時自分が責任者として進めていた原油の回収率を改善させる新技術を国営石油会社紹介するのが目的だった。
何処で誰から聞いたのかは失念したが、トリポリとシシリー島やマルタ島を結ぶフェリーとして退役した青函連絡船の一つが就航しているらしい。 逗留したホテルが波止場に近かったので毎日夕方になると散歩がてら波止場まで行ったが残念ながら滞在中に見慣れた船影を見る事は出来なかった。
恐らく自分も乗ったであろう連絡線の船名でも確認できればと思ったのだが。

余談では葉あるが、今回3年ほど有効期限を残していたパスポートを廃棄し新たに10年間有効のパスポートを取得した。 その時リビアのビザがまだ有効ですがどうされますか?切り替えると無効になってしまいますが?と係りの人に尋ねられた、予期せぬ突然のことで驚いた。
リビアの入国ビザを取るのは大変だった。数ヶ月待たされ、殆ど諦めかけていたほどであったが一度取得するとそれが永久に通用するとは思っても見なかった。 今回は地中海には深入りしない予定なので無効になっても結構ですと係りの人に答えると気のせいか係りの人が惜しそうな素振りをしていた。


7月13日(水)
【位置/海況】JST 7月13日 0800 N40°31′W160°46′W4m/s 曇り COG15°T SOG3.5 kts
<コメント>
昨日午後から風が弱い上、北東と北の間を触れ回るので殆ど進んでいません。
昨夜はメインを降ろして漂流しました。早朝バッテリー充電をを兼ね北へ向け1時間機走しました。
現在少しずつ西が入っていますが時々南に変わることもあり未だ安定していません。
緯度を稼ぐため出来るだけ北は向けて走っています。

出航して1ヶ月が過ぎた。11日の午後から風が弱く殆ど進まず。風に併せ極力距離を稼ごうとはするが、結局海流にのってゆっくりと北東へ流されている状態。
これだけ長く連続して海上にいるのは初めてのことで、数日に一度は予期せぬ事が起きる。7 月10日の早朝低気圧をやり過ごすため東進し、その後本コースに戻そうとジャイブした途端にグースネックのマスト側の付根が破損。風が治まるのを待ちコクピットとマストの間を十数回行き来しながらセールを降ろしたりロープを緩めたり閉めたりしてグースネックを元の位置に収める。
ロープとショックコードで固着するが翌日のリーフ作業で敢え無く又脱落。先日の時化凪(無風で悪い波が残った状態)の後チェックした時、リベットが緩んでおりビクトリアに着いたら補強する事にしていたのだがこんなに早く壊れるとは予想外。最悪ジブだけでも何とかなるので心配するほどの事ではないが、今度の航海は長くなるだろうなと覚悟を決める。

翌日風が完全に落ちたので夜明けを待ち、完全武装で修理に取り掛かる。グースネックの位置を元に戻し、今度は新たに2箇所に穴を開け、慎重にタップを切り、6mmのビスで留める。ネジロックをたっぷり塗ったので緩む事はあるまい。その上で8mmのショックコードと4mmのロープをマストグルグル巻いて固定した。これで通常の帆走に支障はない。予定通り走れるだろう。
今のところXXXXが縮む程の強風にはあっていない。トラブルはむしろ微風でセールがばたつく時に起きている。以後風がない時は面倒でもセールを降ろす事にしている。

修理前 修理後
修理前                修理後

昨日の夕暮れキャビンの窓から波間に漂うものが目に入った。サーフボードのようだ。コクピットに出てみると薄闇の中、裏返しになりフィンを海上に突き出した状態のボードが右舷10mほど先波間に漂う。持ち主はどうしているのだろうと思う。不思議なことにそのボードはゆっくりと沈み込み2度と現れず、不安な気持ちだけが滓の様に心に残った。今朝同じボードが50m先に浮かんでいる、今度は寄り添うに2杯見える。双眼鏡を取り出して良く見るとアザラシかオットセイらしいのが2匹仰向けになり尻尾を抱え込むようにして浮かんでいる。そのうち消えてしまった。北上するにつれ海生動物の生態系も変化しているようだ。


7月14日(木)
【位置/海況】JST 7月14日 N41°40′W159°59′SW5m/s 曇り COG45°SOG4.5kts <コメント>
予想通りに風が吹いている。昨日は日本時間朝8時から16時まで、東から北東の間を数分で振れる微風の中、レース中のように高気圧の中心部から北側に逃れるべく走るが平均速度は2kts。
夕方から弱い南風に変わったので進路を北に取り夜明けを迎える。 早朝から風が西に振れながら安定してきたので再び進路を本コース(芯方位 45°)にとる。

昨日のメールでアシカかオットセイらしきものを見たと書いたが、今朝似たような生き物を数匹見た。
今度のは背びれがしっかりたっているが近寄らないので確認できず。


7月18日(月)
【位置/海況】JST7月18日0600 N46°49′W156°13′ 曇り W5m/s CO G45°T COG4.0kts
<コメント>
天気図添付の件ですが月、水、金と週3回定期的に送って戴くようお願いします。
西のかぜに乗り徐々に北上している。
昨日以来方向は安定しているが、風速は2m/s〜5m/sの間で息をしている。
ハワイ沖に位置する太平洋高気圧が現在北緯47度付近 まで張り出し、中心部の気圧は1034hpある。
通常日本付近を通過する高気圧より かなり高い事に驚かされる。地球規模の気圧変化のスケールとの違いということであろう。
事実ダーマで観測されている現在の気圧は1032hpである。船足が4ktを超える風4〜5m/sであれば多少うねりがあってもセイールのバタツキがなく快適なセーリングが出来るがそれ以下だと苦労する。
多少目的とする方向からそれても見かけの風を強くする為タックやジャブを繰り返しながら上り気味に走るか、諦めてセールをおろして漂うか、機走するかの選択になる。
充電用の燃料に多少余裕が出てきたので昨日から、風が弱くなると30分〜1時間程度機走している。
機走の巡航速 度は5.5kts/日で4〜5m/s以上のの持続しそうな風を捕まえるとエンジンを停止し帆走に切り替える。煩わしいが確実に距離を稼ぐ事が出来る。
機走していると数分、数十分、数時間で風が息をしているのが良くわかる。数分の風は風の一団が海面を移動するのが見えるのでこれは無視して進む。
折角捕まえたが風が数十分続く場合もあるし、数時間続く場合がある。今朝からこれを3度繰り返している。
寄港地のビ クトリアでは2週間の滞在を予定しているがやる事が沢山あるので遅くとも今月末には入港したいところだが、確実に着く事を肝に命じ多少遅れても焦らぬよう心がけている。


7月15日(金)
【位置/海況】JST7月15日0600現在地N43°05′W158°39′曇り W7m/s COG 25°T SOG5kts
<コメント>
昨日0600順風に恵まれN48/W155を目指し久しぶりに距離を延ばしています。

お願いの儀
ビクトリア入港を予定していますが、実はあまり詳しい情報を持っていません。
チャートはバンクーバー島全域を含む52万5千分の一のみです。これによるとビクトリヤ市の西方郊外にEquimalt Harbarと言う記載があるのでこの港湾入り口(N48°24′W123°27′)を目標にしています。
入港時間は現地時間10時から14時の間を目標に調整しますが濃霧の時の事を考えると不安が残ります。
お手数ですが小型船の入港に適したハーバー名とその入り口の緯度・経度及びそのアクセスルートを調べて教えてください。以後事前調査を徹底します。

【目黒さんへのコメント from wam ship】
ビクトリアにおける係留施設の情報をお送りします。
サポーターの方にもお願いしておりますが、RVYCはEquimalt Harbour から最も近くアクセスも簡単なようです。
ヨットクラブ名:Royal Victoria Yacht Club
URL:http://www.rvyc.bc.ca/
地名:Cadboro Bay/Oak Bay
位置:北緯48度27.2分 西経123度17.69分
概要: 位置はEquimalt Harbour沖から北西に15-20マイル程度の所にあり、この付近がOak Bayと呼ばれ、そのどん詰まり左(南西)に位置しています。 HPによれば、長期滞在はできそうにありません(最長4日)が、とりあえず舫をとり、それから長期滞在に適当な所を紹介してもらわれてはどうでしょう。
ちなみに同クラブのマネージャーのメールアドレスは、
manager@rvyc.bc.ca
まだ時間がありますので、連絡等は最終決定後にしましょう。
天気はバンクーバー沖を南下される途中で曇りから晴れになる可能性もあります。入港前々日にははっきりした天候が分かりますので御心配なく。
取り急ぎ御報告まで。


7月20日(水)
<コメント>
Map有難うございます。Cadboro BayやTrial Islandは手持ちのChartにも載っていますので、これで十分RVYCに入港できます。
先方の 受け入れ状況如何に関わらず、一旦ここに入港し入国に必要な情報を確認します。
その前に日本国旗を掲げてEquimolt HBの前を通りますのでもしDefennceやImmigrationのPatrol艇にあえばその指示に従います。
携帯用のマリンVHFを持っているので視認距離の船であれば連絡をとる事が出来ます、RVYCの電話番号が判りましたら教えてください。
場合によって入港時間やバースの確認等につき入港前に電話(Iridium)で連絡をとります

情報有難う御座います。OBMは良さそうですね。入国手続きはOBM入港後でも可能でしょうか?
不可の場合、カナダ入国のための繋留地についても確認できればお願いします。
風向風速ともに安定してきました。引き続き50度ラインを目指します。5−6ktsで走れる風速5−6m/sで東進します。
ps:reciprocal club というのはROYALの付く大英帝国名残りのヨットクラブなのでしょうかね?


7月21日(木)
【位置/海況】7/21/0600JST 44-09N/152-23W Cloudy W4m/s COG60T SOG3.5kts
<コメント>
昨日午後から西の風が風速は3〜5m/sの範囲で安定してきた。 昨日は2m/sの風が多かったが今日は平均4m/s、時折5m/sを越える。船足も平均3kts〜4ktsに上がっている。
気圧も昨日から4ポイント6ポイント下がり1023hpとなっている。さすがに気象海洋社の馬場社長の御選択はいつも正しい。
気象情報以外にも国内のホットニュースや家族/友人からのメールの取次ぎその他当方の依頼に対しタイムリーな情報を送って戴いている。
今年は例年になく太平洋高気圧が北に張り出しているとの事。当初日本の太平洋沿岸を北東に向かう低気圧を避けた後、北緯45度線に沿ってビクトリアに向かう予定であったが、50度線まで北上してなんとか期待通りの西風を受けるようになった。
多少遅れ気味だが予定通り今月末に入港できる可能性が出てきた。
通常睡眠は4〜6時間で風やセイルのチェック、小用を兼ね2時間に一度は目を覚ますのだが昨夜は12時間寝た。多少疲れが溜まっていたらしい。入港に備 えタップリ睡眠をとって置くのも重要な備えと言い聞かせながら。

先ほどセールがばたつくのでメールを送りコクピットへ出たら風が西から北西に変わっていた。
右舷にオレンジ色の中型の貨物船が見える。かなり近い(2海里)が国籍は確認出来なかった。
これで出航以来視認できた本船は5隻目。夜2隻、昼2隻。4席目は昨日の早朝。恐らく先方もダーマを視認しているだろう。
横浜或いは津軽海峡を経由し北米間を往復する大圏コースに入ったようだ。出航以来始めて日章旗を上げる。上げ終わった時、貨物船は同じ航路上を霧の中に消えかけていた。
この先航海計器の電源を落としてでも、夜間航海灯をつけたほうが良さそうだ。
風が北西から又北に振れようとしている。北のほうが強そうだ。北からの波が高いので判る。船尾で北と北西の風がせめぎ合いその線上をお互いの波が干渉しあって波が不規則になっている。もう少し風との神経戦は続くかも知れない。

【目黒さんへのコメント】
航路上の気象に変更ありません。貴艇は現在高気圧の前面に位置し、北よりですが、高気圧の東進に伴い再び南に変わるはず。 7/23JST以降この高気帯は貴艇の南東方で発達、7/23-7/25JSTは南よりの風に変わる見込みです。風速は現在よりやや増し6-10m/s。 130W付近からは高気圧の東縁部で 北よりの風に変わり風速10m/s前後とやや強まるでしょう。
OBMのMarina ManagerであるBruce Moreyとコンタクトとれました。OKです。
先ほど届いたメールをコピーします。通関等入国手続きはマリーナ入港後のようです。

He needs to delcare customs when he arrives here at Oak Bay Marina we are on VHF 66 or he can call ahead to the office. I would also like to know the level of his spoken English as we have staff that speak other languages if that makes it more comfortable.

先方のE-Mailは obm@obmg.com です。前回RVYCの紹介にあったメールアドレスは間違いです。ご注意ください。 OBMのマップを添付します。オレンジの風船もどきのサインがOBMです。マリーナの北東部に小島(風船で隠れています)がありますので、これを北側から回り込むようにして入港することになります。
OBM

重ね重ね有難うございます。値段もREASONABLEで居心地の良さそうなマリーナですね。
日本語の話せるSTAFFがいればそれに越したことはないがゆっくり話せば英語で通じる旨お伝え下さい。

7月22日(金)
【位置/海況】07/22/0600JST N49-45 W150-50 NW5m/s cog45T sog5kts 快晴
<コメント>
昨夜は又儀風に捕まり、一時は風速ゼロ、たまりかねて機走一時間北上 。2−3m/sの風を拾い息を殺しながら2ktsで約3時間、少しずつ北西の風が安定してきた。
現在五月晴れのような快晴。船足も5ktsと快調。
今日は58歳の誕生日。良く憶えていないが海の上で迎えるのは初めてであろう。
加えて数時間後には北緯50度を越える。ここからはバンクバー島の北端まで一直線。そこから島伝いに南東に進むとビクトリアにたどり着く。
北緯50度を超えるのは勿論初めて。日付変更線を超えた時に2本ある赤ワインのうち1本を空けた。
50度線を越えたら残りの2本目を空けよう。
気温も22度Cと暖かくコクピットにいるととても気持ちがいいのだがつい眠気を催す。
暫くバースの中で一眠りする事にする。

誕生祝のご馳走!
誕生祝のご馳走!

7月23日(土)
【位置/海況】7/23/0800 JST 50-00N/148-25W SW6m/s COG90T SOG5.5kts 曇り時々晴れ
<コメント>
世界の政治・経済共に揺れ動いていますね。大都心より海の上の方が安全そうですね。
マリーナの方へは当方からも一両日中にメール(cc:wamship)をいれる様にします。

【目黒さんへのコメント】
Happy Birthday!!遅ればせながら58歳の太平洋上でのお誕生日をお祝い申し上げます。
「有難う御座います。後2年定年まで、いや還暦まで仕事のつもりで、その後遊びに切り替えます」

OBMには寿司バーがありました。入港後存分に日本食を楽しんでください。
「楽しみですね、どんなタネでも美味しく食べられるでしょう」

カナダ在住のヨットマン「生駒さん/ハーモニー」という方と連絡がつき、入港時にお会いすることが出来るでしょう。
「お会いするのは初めてですが、生駒さんのホームページを覗いた事があります。秋田出身の方らしいので秋田の話も出来ますね。 楽しみにしています。」

ところで、小生毎月舵に原稿を書いていますが、タイミング的に今回は目黒さんの銚子からバンクーバーまでの航路気象を書きたいと思いますが如何でしょう。そこでお願いです。出来れば入港時あるいは入港後の写真を一、二枚お送りいただけないでしょうか?イリジウムでは無理だと思いますので、マリーナの方にでもお願いしていただければ幸いです。
「勿論喜んで、希望のショットがあればリクエストしてください。何れにしろ見繕って送ります。期限はありますか?」

それではバンクーバーまでの残りの航海をBon Voyage


7月25日(月)
【位置/海況】7/25/09時現在50N-142.7Wを順調に航行中。7/30-31JSTマリーナ到着予定。
<コメント>
夜通し振れまわる北・北東風に悩まされたがJST0700より待望の南西が入る。 予定通り東進中。
大分北に上がってきたので夜が短くなっている。 日本時間で16時には暗くなるが22時には夜が明ける。
充電用の燃料に多少余裕が出てきたので今夜から夜間は航海灯をつけることにする。
7m/s以上の風があれば風力発電で必要な電力をまかなえるのだが。

日の丸
日の丸が裂けてきました。

7月26日(火)
【位置/海況】7/26/0600JST 50-05N/139-57W SSW5m/s COG100T SOG5kts 曇り時々雨
<コメント>
昨日夜明けから夕暮れまで、低気圧の影響で久しぶりに3ポイントで走った。平均して12m/s、最大で15m/s。
南東から吹き始め、上り一杯でもコースを維持できず、東北東に向けて帆走していたが、次第に南にまわり東進する。夕暮れより風が5m/sに下がりフルメインに戻すが、波だけが残りそれまで6ktsだった船足が4ktsに落ちる。
それでもデイラン130海里と距離を延ばす事が出来た。
現在波が収まってきたので5ktsで東進中。今週末には入港できるだろう。ビクトリア市の中心部に程近いOAKBAY MARINAへ入港する旨を既に伝えている。
ここで入国手続きも出来るとの事である。
ヨットの事故の大半(8〜9割?)は沿岸で起きるそうなので、入港まで緊張の日々が続く。


7月27日(水)
【位置/海況】07/27/0600JST 49-59N/136-29W 濃霧  SSW8m/s COG90T SOG5.5kts
<コメント>
昨日は低気圧の影響で順調に距離を延ばす。本日早朝一時風は5m/sに収まったがその後又SSW8〜10m/sが続いている。ここまで着てやっと北太平洋らしい風波を味わっている。
この風が続けば29日中にバンクーバー島の北端をランドフォール出来る可能性が出てきた。

日本時間10:00am現在南南西10m/sで濃霧(視界200〜500m)です。
明日北西に変わると視界は良くなる見通しでしょうか。
海峡に入ったら電力(航海等、通信機器、レーダー等)確保を含め機帆走にします。


7月28日(木)
【位置/海況】
<コメント>
馬場さん経由で貴重な情報受け取りました。
天候次第でしょうがJUAN DE FUCA CHANNELはなかなかの難所のようですね。
最悪の状況を覚悟して慎重に通過するようにします。
ビクトリアには当初2週間滞在の予定でしたが、女房が7月10日から20日まで陣中見舞いに来るのでこの間をカバーするため3週間に延ばしました。
補修/強化したい箇所は沢山ありますが、生駒さんの手を煩わせるようなことはありませんのでご心配には及びません。しかしながら折角の機会ですので、もし生駒さんのご都合がつくようでしたら、お会いできれば幸いです。
装備の補修の進捗にもよりますが、近場(例えばシアトル)でしたら当方が出向いても構いません。
取り急ぎ御礼申し上げます。    目黒 たみを


【生駒さんからのコメント】
目黒様、お疲れでしょうが、最後入港時が一番神経を使うようです。
あせらず、十分体の調子を整えてアプローチしてください。
我々は明日(現地時間7月28日朝9時に我々のマリーナを出港します。
シアトル周辺の内海を南下、オリンピアまで行きます。その間ポート・タウンゼンドなど友人を訪れ、のんびりクルージングです。
我々は携帯持っていませんので連絡は時々インターネットカフェーや友人宅でメールチェックしますので即お返事は出来ないかも知れませんが、ご質問何なりとメールください整備の状態次第でお時間があればお会いしたいですね。もし順調に進んだ場合(ほぼ順調には行かないようですね)お時間が許せば連絡ください。

御安航お祈りしております。


7月29日(金)
【位置/海況】7/29/1200JST 49-41N/129-29W NW5m/s  COG110T SOG4.0kts 波高1m以内 曇り 視界良好
<コメント>
0800右舷3海里を明らかにファンデフカ水道を出て西に向かう本船を視認。出航以来隻目。
先方通りすがりに汽笛を鳴らす。当方返答の手段なし。UW旗を準備してこなかったのを悔やむ。ビクトリアで必ず買い求める事にする。
沖縄の帰り奄美大島の古仁屋港であったミサイル艦「おおたか」艦長が外航船に会ってUW(貴船の御安行を祈る)を上げると、先方は必ず回答旗を揚げるので是非、準備して置くようにと言われていたのに。
数日前夜霧が出る時はレーダーとにらめっこで走らなければならないと地元の生駒さんの忠告があった。今夜霧がでるようなら航海灯だけでなく、レーダーの電源も確保しておくため機走になるだろう。

今のところフカ水道に入るのがJST7/30/2300(現地時間7月30日0600)、OBM着JST7/31/1000(現地時間7月30日1700)を想定しています。
フカ水道入り口からOBMまで65NM、船足6ノット、走行時間11時間、時差ー17と仮定。

7/29/1200JST 49-41N/129-29W NW5m/s  COG110T SOG4.0kts 波高1m以内 曇り 視界良好の状態です。
北に低い、黒雲が広がっていて、何時崩れても良い状態ともいえます。

先ほど時差とワーキングアワーを確認するため、OBMに電話(0011−250−598−3369) をしたら、録音で緊急の場合は911か112に電話するようにとの応答でした。イリジュムからの電話番号これで宜しいでしょうか?
天気図が添付されていませんでした。再送願います。


7月31日(日)
<コメント>
馬場様
風が少し西に振れたので、勝負をかけて機帆走でそのまま走りきりました。
電話をする直前が一番風が強かったようです。北西を期待していたのが突然真上りの南東になり低気圧の影響で長引いた時にどうするかを相談しましたが、いざとなれば南に逃げればよしとのアドバイスがあり選択肢が増えて事で気が楽になり思い切って突っ込みました。
上りはそれなりにきついものがありましたがその後天候が落ち着きJST7月31日0300無事ファンデフカ水道に入りました。
その前後濃霧でレーダー威力で特に速度を落とすことなく走ることが出来ました。途中釣り船に多く出会い皆濃霧の中立ち往生していました。現在フカ水道の中央部で北西10m/s潮に乗り7ktsで走っています。天候も回復しました。
2日間徹夜で少々ぐったりですが元気です。
OBMには先ほど電話で現地時間7月30日2100(日本時間7月31日1300時;時差16時間)入港予定時間を連絡しました。
入国手続きは明日以降になると思います。以上取り急ぎ連絡します。
昨日のポジション以下の通りです。
7/30・0600JST 49-14N/127-33 SE12m/s  COG180T  SOG5kts


7月31日  結局予定していた50日よりも一日早い49日で
<コメント>
結局予定していた50日よりも一日早い49日でOBM(オークベイマリーナ)に入港。
OBM入港の方法については事前に詳しい情報を得ていたにも関わらず一晩沖待ちすることした。
もし無理に入港していたら90%以上の確立でオンザロック、運が悪ければ風穴を開けた可能性あり。燃料の残りにも不安があり沖合い5マイルの安全な所でエンジンを停止。危険な方向に流されることも考え投錨の準備をしたが、この辺の海底はロックなので地球を吊り上げるのを恐れできればアンカーを打たずに切り抜けるように心がける。
船が安全な方向に流されるように最大限に舵をきり、始めの2時間は流される方向と距離を観察。船が沖のほうに0.8ノット程度で流されているのを確認し、一時間毎に安全を確認しながら、睡眠をとり、翌日の明け方まで6時間漂流。流されながら市街地や小島灯や灯台、浮標などから夜が明けてからの入港の方法を幾度もシミュレートしていたので夜が明けてからは、自信を持って入港できた。
OBM入港の目印はトレイン島、これを回るとなだらかな丘陵が続き、カナダ有数の人気ゴルフコースが海岸線まで迫り出している。丘から見ても素晴らしい景観だろうが海からの景観も素晴らしい。

DHARMA in OAK BAY MARINA



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